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速報:クリストファーセン、連盟と対立レヴィ欠場へ。スキー選手の広告は誰のもの?

photo credit: Idrettsforbundet Henrik Kristoffersen og Marcus Monsen via photopin (license)

スキー場旅行記ブログでもクリストファーセンのスポンサー&連盟対立問題を6月から取り上げてきていますが、本格的に対立姿勢を示しました。レヴィの男子回転開幕戦を正式に欠場することを表明しました。中には「長期化する可能性もある」という報道も見かけたので、レヴィだけでは済まされない可能性もあります。そのくらいスキー業界にとって大きなことがこれから起きるのではないかと思われます。下記では今後のアルペンスキー業界の流れも予想してみます。

Smučarski spor: moja glava, moj denar
Najboljši slalomist pretekle sezone in drugi smučar v skupnem seštevku svetovnega pokala Henrik Kristoffersen bo zaradi spora z norveško smučarsko zvezo izpustil nedeljski slalom v Leviju.

スキー場旅行記ブログを毎日見ている方はすでにご存知かと思いますが、ここまでの経緯を知らない人のために過去記事を紹介しておきます。

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この裁判がスキー業界にとってどのような意味をもたらすか?

個人的にはワールドカップのトップ選手がなぜ裁判を起こすのか。クリストファーセンは「平等」という言葉を確か使っていたはずですが、個人的には歴史的に見てもスキー業界は大きな転換点に来ていると見ています。1つ1つ話を分けて書いてみます。

今までの仕組みに限界が来ている可能性

すでに日本に関しては予算問題に直面しています。他国がどのような仕組みで運営されているかは定かではありませんが、寄付、税金、広告などではないかと思われます。形はどうあれ、従来の仕組みでは連盟主体で運営するのは限界が来つつある国があることは確かです。仮にスポンサーを獲得してもノルウェーチームみたいに再び財政難が来る可能性は今後より高くなるでしょう。(そもそも企業は広告という手法から離れつつあるので)昔はアルベルト・トンバ(イタリア)がプライベートチームで動くなんてこともありましたが、これが今後スタンダードになる可能性も有り得ます。

すでにアルペンスキーワールドカップは2極化しており、トップ5くらいの選手だけがタイムが速いという現象が起きてますが、ヒルシャーに関してはオーストリアチームではなく、プライベートで動いたりしているわけです。よりレベルの高いトレーニングをするならばお金がかかるのは当然であり、一方で連盟は育成しなければいけませんから、スポンサー収入は重要な将来への強化費用となります。稼ぐ選手は質の高いトレーニング環境でさらに速くなり、より稼ぐ。連盟は若手を育てる。そういった役割分担で今まで進んできましたが、この状態がいつまで続くのか、継続できるのかといった不安要素が今スキー業界であるわけです。

 クリストファーセンはレッドブルの支援で育っていますから、連盟に対抗する新たなクラブチームがワールドカップから出てくる。そんな時代になっていく可能性もあるかもしれません、ノルウェーチームの場合は特殊かと思われますが、この動きはクリストファーセンが勝っても負けても多くの選手に影響を与える裁判ではないかと思われます。

選手のスポンサー枠は誰のものか?

これもこの裁判で大きく解釈が変わってくる可能性があります。もし、クリストファーセンが勝訴した場合、他国でも選手達の活動に大きく影響を与えるのではないでしょうか。ワールドカップでトップ30に入る力がなくても、マーケティングなど資金調達能力に長けている選手はスポンサー枠が全て個人で自由にできるのであれば、「勝つ」ということ以外で稼げる選手が増える可能性があるからです。少なくともノルウェーに関してはその可能性が出てくる重要な裁判ではないでしょうか。

スポンサー枠は連盟のものか、選手のものか。

そういったことにも影響が出てきそうです。

FISワールドカップスキーが本格的なプロ時代になる可能性

ある意味、日本ではあまりイメージが沸かないですが、アルペンスキーワールドカップのトップクラスだと数千万、第1シード選手だと億単位になるのでもう完全にプロスキーヤーです。また、90年代はテレビ主体でしたので、なかなか賞金額とかの話題が出てこなかったのですが、インターネット時代になりいつでもどこでも選手達の賞金額が国際スキー連盟の公式ホームページ、並びにメディアなどで検索で知ることができる時代になりました。

少なくとも昔から一部のトップ選手はF1レーサーくらい稼いでいましたから、今後業界全体がインターネットの影響で、さらにプロ化の流れになっていく可能性も十分考えられます。逆に言えばマネージメント能力のない選手や国はますます置いていかれる時代になります。特に気になっているのはマイナースポーツを次々とプロ化させてきたレッドブル社がアルペンスキー界に参入し始めた時から、個人的には

「プロ化の波が本格的にアルペンにも来るのではないか」

そう思うようになりました。

事実、レッドブルの広告は徐々にトップ選手達に付けられるようになってきており、すでにキッツビューエルの大会などにも出資しているので、国際スキー連盟に大きな影響力を与える企業の1つではないかと思います。

クリストファーセンに関しては2年前からオファーを出していたと言いますから、巨額契約の可能性があり、裁判する価値もあるのでしょう。今後、FISの賞金金額以外の「総所得ランキング」なんて出てくれば、スキーは稼げるスポーツということが世界中で認識されるのではないかと思われます。

選手個人の力が今まで以上に強くなっている。

ボディ・ミラーはヘッドと裁判をしており、クリストファーセンは連盟と裁判になっています。

どちらも共通するのは「契約違反になるから裁判となる」わけですが、選手側から裁判するということはそれだけ選手達に経済力が付いてきた証拠ではないかと思いますし、イニシアチブが選手個人にシフトしつつある時代になってきているのかもしれません。

FISの行方は?今後広告に関するルール改正もあるか?

最後にまとめになりますが、今回のクリストファーセンの裁判は大なり小なりスキー業界に影響を与えるでしょう。それを計算に入れてクリストファーセンは業界全体を揺さぶっているのかもしれませんが、少なくともここ最近のアルペンスキー業界の流れを見ると

「もう昔の方法は通用しなくなっている」

ような気もします。マーケティングツールも個人で開発した方がスキーで稼げますし、私自身選手時代、毎月50万以上スキーブログから入っていた時期がありましたから、ウェアからネットにスポンサーを付けるだけでなく、ネットからさらに広告収入を得ることは世界のアスリートのスタンダードになっています。しかも、これはトップアスリートだけでなく、誰にでも平等に与えられたチャンスとなったことが今の時代の特徴なわけです。(1日5000人、1万人を集客すれば1ヶ月で30万人はいきます。これはトップアスリートの数字ではなく、ブログで食べている一般市民のアクセス数です。日記ではなく、役立つ情報をブログに投稿することが活動資金につながるのです。)

今の時代、昔に比べかなりスキーで稼ぎやすくなっている時代になったと言えるでしょう。欧米の選手達はみんなネットを利用して、ブランディングし、価値を高めていますからね。

P.S.ノルウェーチームとしても、財政危機を救ったテレノア、スビンダルに対し敬意を評しているようにも見えますから、レッドブルの練習環境、支援者で育ったクリストファーセンと意見が食い違うのは致し方ない部分もあります。どちらも平行線ですので、長期化する可能性もあり、最悪の場合クリストファーセンの滑りのクオリティが下がることに繋がりかねません。

お金の問題で選手を駄目にする可能性も有り、早期解決が望まれます。