9月末に御嶽山噴火がありました。この噴火をキッカケに世界各国が動いており、日本のスキー場はもちろんですが、北朝鮮の噴火も指摘されています。そしておそらく日本経済はもちろん、国内のスキー業界にとって最悪のシナリオは
「北海道樽前山の噴火」
です。この噴火のシナリオは1番スキー業界にとってリスクがあると思うからです。
今年3月に樽前山の裏にある支笏湖に宿泊しましたが、この山は今も噴煙を上げており、活発な活動をしています。すでに北海道でもこの樽前山の対策は進んでいますが、何が1番怖いかというと
「すぐ隣にある新千歳空港が噴火で全面封鎖となる可能性がある」
からです。
この記事の目次
北海道の空の玄関、新千歳空港が閉鎖されると日本経済、スキー業界はどうなるか
まず北海道の玄関口である新千歳空港が封鎖されることで以下の問題が浮上します。
・北海道各地のスキー場は本州からのお客さんを見込めない(緊急の場合、旭川空港が代理となる可能性もある。逆にサホロ方面は潤うかもしれないが、旭川空港にも離発着の限界がある。丘珠空港は小型のジェットが限界で、フジドリームエアラインズでも冬の滑走路の危険が増すため、夏のみの臨時ジェットを運航しているのみ。修学旅行客はまず来なくなり、大変な打撃となるはず。)
・北海道の玄関口が閉鎖されれば、ビジネスにも大きく影響する
・ビジネスに影響が出れば、必然的に外国人投資家も日本からお金を引き上げる可能性がある。
・投資家もいなくなり、日本経済が回らなくなるとさらに経済低迷する可能性がある。
・北海道は観光業で食っているので、収益が減れば失業者は増え、モノはさらに売れなくなり、影響は本州各県にも打撃がいく。
という状況になると思われます。重要なのは
「北海道の空の玄関が封鎖されるということは、日本全体にも影響する」
というハイリスクがあるからです。
まもなく、北海道は新幹線が函館市まで来ます。これが大きな生命線になるのは必須で、今後樽前山の噴火があった場合のリカバリーを各スキー場や宿泊施設は考えていく必要があります。北海道は陸の孤島ですので、
・JRによる集客(スキー専用臨時列車をみんなで出資して作り、お客さんを北海道まで運ぶ準備)
・船による集客
などいろんなことを考えていく必要があります。
またこれは極端な話ですが、北海道は土地が広いので、臨時の滑走路があっても良いのではないかと思うのです。滑走路と駐機場、受付カウンターさえあれば航空ビジネスは成り立つので、どこかに2kmほどの滑走路と駐機場って作れないんですかね?LCCなんかはその見本であり、彼らは最低限の設備投資で、より安い価格で航空券を提供しています。札幌郊外に作れば影響は最小限にできると思うのですが・・・・。(難しいか・・・^^;)
北海道経済を救うのは間違いなく札幌市内の丘珠空港
これは推測の話ですが、丘珠空港の滑走路延長の話はこういった新千歳空港のリスクを考慮しての話も入っているのではないかと思うのです。札幌市にダイレクトに入れる丘珠空港は将来性があり、今後北海道の空の玄関は丘珠空港という話まで出てきており、
・新千歳空港はLCCなどの旅行客専用ターミナルにし
・丘珠空港は札幌市内に着陸するので、ビジネスジェット向き
という客層を分ける計画が北海道では出ています。また丘珠空港は
「樽前山噴火があっても、丘珠周辺には山が無いので噴火のリスクは少ない。火山灰が落ち着けば、北側からの離発着ですぐに再開できるメリットもある。」
という利点もあります。(デメリットは丘珠空港(札幌)に客が流れ、千歳市全体の収益が落ち込むことです。これも解決すべき課題ですね)
すでにフジドリームエアラインズが実験的にジェット機の着陸に成功し、チャーター便で夏季限定で運行してます。ですが、冬に着陸するには滑走路が凍り付き、滑る可能性が高いので滑走路の延長を地元住民と交渉を続けています。
実際私も丘珠空港周辺でよく飛行機を見ますが、プロペラより騒音の低い飛行機がどんどん出ていますので、今後こうした飛行機が日本に増えれば丘珠空港も動き出すかもしれません。ですが、長年住んでいる方もいらっしゃいますから、北海道の観光業は現実的に考え
「飛行機以外の集客手段を考えるべき」
でしょう。
北海道にはリゾート列車があるので、それを東京や函館空港から冬季限定で運ぶなどの手段を考えていかないと、樽前山噴火になれば大打撃となるはずです。少なくとも「新千歳空港頼みの北海道経済」では、まだまだ脆弱なインフラではないかと思います。
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